美容部員の仕事内容とは?給料や研修内容、やりがいについて紹介

美容部員の仕事に興味があるけれど、仕事内容や給与面の事情が分からずお悩みではありませんか?美容業界についての知識が少ないのであれば、将来のためにも就職前にしっかりと情報収集しておきましょう。 この記事では、美容部員とは何かについて徹底解説します。仕事内容はもちろん、仕事のやりがいやキャリアアップについても紹介するので、美容業界への就職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。


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美容部員とは

美容部員とは、百貨店やドラッグストアなどで化粧品を販売する店員です。メーカーによっては、ビューティーアドバイザー(BA)や、ビューティーカウンセラーと呼ばれます。

来店したお客様の抱える悩みを聞き取り、一人ひとりに合わせた商品の提案や使い方の説明を行います。華やかな立ち姿や美しい所作から、なりたい職業で上位にランクインすることも多く、美容に興味・関心のある人が憧れる仕事だといえるでしょう。

それでは早速、気になる美容部員の平均的な給与や、研修期間について紹介します。

美容部員の給料

令和3年度の厚生労働省統計における「化粧品販売・美容部員」の収入は、平均すると355万円ほどです。女性の平均給与額は280万円ほどなので、美容部員の仕事は比較的高い給与水準を保っているといえます。

さらに美容部員の仕事は、年齢を重ねれば重ねるほど収入が増える傾向にあります。勤続年数が増えて実績を重ねれば、基本給がどんどん上がっていくでしょう。

会社によっては、店長やマネージャーなどのポジションにつくチャンスがあります。役職がつくと、責任が重くなる代わりに役職手当がもらえます。

また、インセンティブ制度を設けている会社で働く場合、販売実績が良ければさらに収入を増やすことも可能です。

美容に関する知識や接客スキルを磨き続ければ、努力が給与に反映されやすい職業であるため、仕事のやる気につながるでしょう。

しかし給与の額やシステムは、年齢や勤続年数、働く場所によって異なることも事実です。さまざまな角度から求人票をチェックして、納得のいく職場を選びましょう。

出典:「令和3年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)

美容部員の研修期間

メーカーによっても異なりますが、美容部員の研修期間は3ヶ月前後になることが一般的です。一般的には外資系よりも国内メーカーの方が、長期間にわたりしっかりと研修を行う傾向にあります。

研修内容はタッチアップの練習や接客の基本、販売のノウハウなど多岐にわたります。最初は座学で肌の仕組みや商品について学び、翌日にテストを受けて知識を定着させる方法をとる場合が多いようです。

座学が終わったら、ロールプレイング形式でタッチアップや接客のテクニックを実践的に身につけます。

研修は自信をもって店頭に立つためにとても大切な期間です。研修を終えてもまだ緊張してしまう…という方は、店舗配属後も先輩がフォローしてくれるので安心して働けるでしょう。

自分が美容部員の仕事に向いているか知りたい人は、以下の記事もおすすめです。美容部員になるための方法や美容部員に向いている人の特徴について詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

美容部員(BA)になるには?必要な資格や経験・適性について知ろう!

美容部員の仕事内容

ここからは、美容部員の仕事内容について詳しく解説します。

接客業務

来店したお客様に声掛けして、化粧品選びのお手伝いや提案を行うのが、美容部員のメインともいえる業務です。

店舗には、肌に関する悩みを抱えた方や自分に似合うメイクアイテムを探している方はもちろん、プレゼントを買いたい方など、さまざまなお客様が来店します。

そのため、マニュアル通りだけではなく、お客様の悩みや目的に合わせた接客が必要です。

お客様に快適に過ごしてもらうためには、丁寧な対応や細やかな気遣いが求められます。先輩美容部員の言葉遣いを真似てみたり、他店の美容部員の接客テクニックを参考にしたりすることが大切です。

タッチアップ

美容業界におけるタッチアップとは、美容部員が実際に商品を使ってお客様の顔にメイクやスキンケアを行うことです。

実際にお客様の肌に触れて状態を把握し、使用感や色味の感想を伺いながら、最適な化粧品を選びます。

お客様も美容部員の意見をもとに理想の化粧品選びができるため、満足度の高い買い物ができるでしょう。美容部員としても、会話を通してお客様と信頼関係を築けば、商品の購入につなげられるメリットがあります。

商品の陳列や整理

商品の陳列や整理も、美容部員の大切な仕事です。化粧品売り場は清潔で洗練されたイメージが大切なので、散らかっていてはいけません。

店全体の見栄えを良くするためにも、商品の並びが乱れている場合は即座に整えます。

新商品や売り出したい商品をアピールするために、商品が目につきやすいようにディスプレイの工夫が必要です。ほかのメーカーや店舗のディスプレイをこまめにチェックし、センスを磨きましょう。

事務・清掃作業

前述した業務以外にも、美容部員の仕事にはさまざまな業務があります。

売上の入力作業や、伝票整理などのバックヤード業務も欠かせない仕事です。顧客情報の取り扱いもあるため、細かな事務作業もミスのないように心掛ける必要があります。

また、店舗を清潔に保つために、開店前や閉店後には掃除を行います。売り場フロアの清掃はもちろんのこと、指紋の残りやすいテスターなどを綺麗にしておきます。

ほかにも、お客様にお手紙を書いたり、商品サンプルの袋詰めを行ったりなど、さまざまな業務があります。

美容部員の仕事のやりがい

仕事を長く楽しく続けるためには、やりがいを感じられるかが大切なポイントです。ここからは、美容部員の仕事のやりがいについて解説します。

お客様から直に感謝の言葉をいただける

お客様の悩みに寄り添い、二人三脚でその人に合った化粧品を見つけるため、お客様にとって満足のいく買い物ができたときの喜びはひとしおです。

美のサポートを行い「ありがとう」と直接感謝の言葉をいただける点は、美容業界に携わる者ならではのやりがいではないでしょうか。

また、「お客様にとって理想の美」を一緒に追求できるのは、美容部員にとって大きなやりがいにつながります。

自分が提案した商品で肌トラブルが改善したり、お客様に似合うメイクを見つけられたりしたときには、何にも代えがたい喜びを感じられるでしょう。

社割で未発表や限定の新商品をいち早く使用できる

未発表や限定の新商品をいち早く使用できるのは、美容に興味がある人なら嬉しいポイントです。発売前に自分で使って使用感を確かめておけば、お客様に適切なアドバイスができるため、より良いサービスにつながります。

また、多くの化粧品メーカーでは、社員割引制度が適用されます。気に入った商品を社割つきで購入できるのは、大きなメリットといえるでしょう。

美容部員のキャリア

安定した収入を得られる美容部員の仕事ですが、役職がつけばさらなる収入アップが見込めます。ここからは、美容部員のキャリアアップについて解説します。

店長

美容部員の代表的なキャリアアップは、売り場の責任者として店長になることです。

店長になると、これまで行っていた業務以外に、新人教育や売り場の指導、売上管理なども行います。責任が重くなり仕事の負担も増えますが、美容部員や店舗のリーダーとして大きく成長できるでしょう。

美容部員として優秀な業績を残しながら勤続年数を伸ばしていけば、店長に昇進できる可能性があります。勤務態度やリーダーとしての素質があるかどうかも評価されるため、日ごろの言動にも十分気を付けておきましょう。

エリアマネージャー・本社勤務

ほとんどの化粧品メーカーでは、地域ごとにスタッフや売り上げを管理するエリアマネージャーが配置されています。

売り場で結果を出し続ければ、店長よりも上のエリアマネージャーや本社勤務ができる可能性があります。

お客様に直接関わる機会は減るものの、これまでの現場での経験を活かして、より良い化粧品の提案ができるなどやりがいを感じられる役職です。

まとめ

美容部員は、お客様の悩みに寄り添いながらその人に合った化粧品を販売する仕事です。華やかなだけではなく、安定した給与を得られ、キャリアアップを目指せる職種であるため、今後も人気が高まる職種だといえるでしょう。

仕事内容は、接客やタッチアップだけではなく、バックヤード作業や掃除などのさまざまな業務が含まれます。一人前の美容部員として評価されるためには、総合的にスキルを伸ばすことが大切です。

美容部員はお客様の喜ぶ姿を近くで見られるやりがいのある仕事です。美容好きの方や人と関わるのが好きな方に向いているので、興味のある方は、ぜひ美容部員を目指してみてはいかがでしょうか。