メイクアップアーティストになるには?仕事内容や資格について解説!

メイクやコスメが好きな人のなかには、将来的にメイクアップアーティストになりたいと考えている人もいるのではないでしょうか。 この記事では、メイクアップアーティストになるにはどうすれば良いのか、必要な資格などについて紹介します。


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メイクアップアーティストの主な仕事内容

メイクアップアーティストの仕事内容は大きくふたつに分けられます。ひとつはメイクアップ、もうひとつはヘアスタイリングです。

それぞれの仕事内容を紹介します。

メイクアップ

俳優やモデル、花嫁などにメイクをするのがメイクアップアーティストの仕事です。自分がメイクをする相手に合わせて、その人の個性を活かすメイク、またTPOに合わせたメイクをすることが求められます。

相手の魅力を最大限に引き出すメイク、また要望どおりのメイクができると、特にやりがいを感じられる仕事です。

とはいえ、一人ひとり顔の形やパーツのバランスが異なるため、悩みをカバーし魅力を引き出せるメイクを提供するには、場数を踏んでスキルを高めることが大切です。

ヘアスタイリング

メイクアップアーティストは、ヘアスタイリングやヘアアレンジも担当します。「自分はメイクには興味があるものの、ヘアアレンジは苦手」という人もいるかもしれません。

しかし、メイクアップとヘアスタイリングは分業されていないことが多いため、基本的にメイクアップアーティストには両方の知識が求められます。

メイクアップアーティストになる方法は?

メイクアップアーティストになるために必須の資格、また決まった進路はありませんが、美容系専門学校に入学して、ヘアメイクの専門知識や技術を学ぶのが一般的です。

美容系専門学校には2年間、通信制だと3年通うケースが多く、専門学校を卒業すると美容師国家試験にも挑戦でき、美容師国家資格の取得も可能となります。

美容師国家資格を取得すると進路の幅が広がるため、メイクアップアーティストになるなら取得を目指すと良いでしょう。

メイクアップアーティストに役立つ資格

メイクアップアーティストとして活躍するために取得しておくと役立つ資格を紹介します。

美容師免許

メイクアップアーティストになるために美容師免許は必須ではないものの、就職先によっては採用の条件としているところもあります。また、そうでない職場でも、美容師の資格を保持していると就職に有利になることもあるでしょう。

美容師免許取得の試験で出題される範囲は、メイクに関わる内容のものも多くあります。

皮膚科学や美容理論、美容の物理・化学などについても出題され、幅広い知識が求められます。その分、美容師免許を取得していると美容業界で信頼を得やすくなるため、メイクアップアーティストを目指すなら取得するのがおすすめです。

参考:「理容師・美容師免許の取得まで」(厚生労働省)

日本メイクアップ技術検定試験

メイクアップを職業としている人、またはメイクアップを職業にしたいと考えている人の技術力、接客力、知識力の向上を目指す試験です。

1級・2級・3級の3段階があり、すべて実技検定試験となっています。

・3級
スキンケアからベースメイク、ハイライト、ローライト、チークまでの過程と仕上がりをチェックします。誰でも受けることが可能です。

・2級
スキンケアからフルメイクアップの審査を行います。3級を受験した人だけが受けることができる試験です。3級と2級の同日受験もできます。

・1級
モデルの要望や悩みに合ったメイクを行い、それを審査する試験です。受験できるのは、2級合格者のみです。

参考:「日本メイクアップ技術検定試験」(一般社団法人JMA)

IBF国際メイクアップアーティスト認定試験

IBF国際メイクアップアーティスト認定試験は、海外でも評価されている資格で、国際的に活躍できるメイクアップアーティストを目指している人に特におすすめです。

IBF(国際美容連盟)が認めるメイクアップの知識、技術を有していることが実技試験などで評価された人が資格を取得することができます。

誰でも受けられる試験ではなく、受験資格を得るにはIBFが指定するスクール所定のカリキュラムを修了していなければなりません。資格を取得できると、IBFからメイクアップアーティストとして活躍するための支援を得ることができ、活動を広げるのにも役立ちます。

参考:「IBF国際メイクアップアーティスト認定試験」(一般社団法人IBF国際美容連盟)

コスメコンシェルジュ

コスメコンシェルジュは、日本化粧品検定協会が認定している資格です。認定講座を受講後に課題を提出することで資格を取得することができます。

化粧品の成分についての知識が得られるため、肌の悩みや好みに合ったコスメを選ぶ専門家になれます。

メイクアップアーティストの必須資格ではないものの、取得しておくと仕事に役立つでしょう。

参考:「コスメコンシェルジュ」(一般社団法人日本化粧品検定協会)

メイクアップアーティストを目指す場合の学校の選び方

美容系専門学校は数多くあり、どの学校を選ぶか迷う人もいるのではないでしょうか。メイクアップアーティストを目指して学校を選ぶ際は、以下のふたつのポイントを押さえておきましょう。

カリキュラム

学校に通う主な目的を美容師免許取得とするのか、メイクアップの技術をより専門的に学ぶことにするのかで、学校の選び方は異なります。

また、将来的に活躍したい現場によっても、学校に違いがあります。たとえば、ブライダルの現場で花嫁メイクをする場合と、映画の特殊メイクを担当する場合では必要なメイクの知識や技術は異なるからです。

まずは自分が学校に通う目的を明確にし、それに合ったカリキュラムを用意している学校を選びましょう。

いずれの学校を選ぶとしても、授業は座学・実践・応用の3つで構成されていることが一般的です。座学でメイクの知識を得て、実践で基礎的な技術を習得し、応用で将来活躍したい場で必要となるテクニックを学んでいきます。

学習スタイル

学習スタイルは、2年制や1年制のコースのほか、半年コース、通信講座などさまざまです。また、土日のみのクラスや夜間クラスもあります。

美容系専門学校に通う人のなかには、2年間しっかりと学びたい人もいれば、短期間で学びたい人もいることでしょう。また、仕事をしながら休日や夜間に通いたい人もいるかもしれません。

卒業まで無理なく通うためには、自分に合った学習スタイルの学校を選ぶことも大切です。

メイクアップアーティストになりたい人の卒業後の進路

美容系専門学校などの卒業後にメイクアップアーティストとして働く場合、どのような進路があるのでしょうか。

ここでは、代表的な3つの進路を紹介します。

プロダクションに所属する

ヘアメイク専門プロダクションに所属して働くケースです。プロダクションでは、テレビやCM、広告、雑誌、映画などの撮影時のヘアメイク業務を受託しています。

クライアントの要望やコンセプトに合わせたメイクをすることが求められ、優れた技術が求められます。完全に裏方の仕事ではあるものの、モデルやタレントにヘアメイクを施すことができ、やりがいがある仕事ともいえるでしょう。

ただし、勤務時間はさまざまなので、不規則になりがちなのが難点です。とはいえ、プロダクションで働くことで学べることは多く、メイクアップアーティストとしての経験が浅い人にとってメリットは多いです。

化粧品メーカーやブライダルサロンに就職する

化粧品メーカーやブライダルサロン、エステティックサロンなどで働くケースです。

化粧品メーカーの場合、メイク部門に配属されて働くことが多いものの、化粧品の開発など、メイクアップに携わらない仕事が担当となることもあります。そのため、自分の好きな仕事ができないと感じることがあるかもしれません。

とはいえ、勤務時間や給料、福利厚生などは比較的安定している点は魅力です。メイクアップに限らず幅広い分野でも経験を積むことで、視野を広げることにもつながります。

ブライダルサロンに就職すると、花嫁や出席者のメイクなどをメインに行うことになります。

フリーランスとして独立する

フリーランスのメイクアップアーティストとしてヘアメイクプロダクションやテレビ局、制作会社などと専属契約を結ぶ方法もあります。

自分で仕事を選べるので、好きな仕事ができる点は魅力ですが、常に仕事があるとは限りません。

現場での経験や人脈がないと仕事を得ることは厳しく、美容系専門学校を卒業後すぐにフリーランスになるのは難しいでしょう。

ヘアメイク専門プロダクションで働き、現場での経験を豊富に積み、人脈を確保したうえで目指すのが現実的なキャリアです。

まとめ

メイクアップアーティストになるには、必須となる学歴や資格はありませんが、美容系専門学校で学び、メイクや美容に関わる資格を取得しておくと就職に有利になります。

メイクアップアーティストとしてどんな分野で働きたいかを明確にし、それに合った学校を選び、資格を取得すれば、将来的に希望の現場で働けるようになるでしょう。