美容師は手が荒れやすい!?手荒れの原因や対策を解説

美容師は「手荒れしやすい仕事」というイメージをもたれがちですが、それには明確な理由があります。水仕事や薬剤、ドライヤーなど、日々のサロンワークの中には手肌へ負担をかける要因が数多く潜んでいます。手荒れを放置すると、痛みやかゆみだけでなく、仕事の質やモチベーション低下にもつながりかねません。そこで今回は、美容師が手荒れしやすい原因と、今日から実践できる具体的な予防対策について解説します。


この記事は約6分で読み終わります。

美容師が手荒れしやすい理由

美容師は専門的な技術職である一方、日常的に手肌へ大きな負担がかかる職業でもあります。なぜ美容師は手荒れを起こしやすいのか、その主な原因について詳しく解説します。

水やシャンプーによる影響

美容師の手荒れ原因としてもっとも大きいのが、水やシャンプーによる影響です。

美容師は、シャンプーや道具の洗浄などで1日に何回も水を使う仕事です。水に頻繁に触れることで、手肌を守っている皮脂膜が洗い流されてしまい、肌本来のバリア機能が低下していきます。

皮脂が失われた状態が続くと、肌内部の水分が蒸発しやすくなり、慢性的な乾燥状態に陥ります。乾燥が進行すると肌は硬くなり、ひび割れやあかぎれが起こりやすくなります。

さらに、ひび割れた部分から細菌やウイルスが侵入しやすくなり、炎症や感染症のリスクが高まる点も見逃せません。

カラー剤やパーマ剤などの薬剤へのアレルギー反応

ヘアカラー剤やパーマ剤などの薬剤も、美容師の手荒れを引き起こす大きな要因です。

これらの薬剤には、皮膚に刺激を与えやすい成分が含まれており、手肌に直接触れることでかぶれや炎症を起こす場合があります。特にヘアカラー剤による皮膚トラブルは、アレルギー性接触皮膚炎と一時刺激性接触皮膚炎の2つに分けられます。

アレルギー性接触皮膚炎の場合、カラー施術後すぐではなく、数時間から半日ほど経過してからかゆみが現れ、赤みや腫れ、ブツブツとした症状へと進行します。症状は48時間後にもっとも強くなることが多く、繰り返すことで悪化しやすい点が特徴です。

アレルギーが原因として考えられる場合は、皮膚科を受診し適切な治療を受けましょう。薬剤を落とすシャンプーの業務から一時的に離れることも検討してください。

元々アレルギー体質

手荒れの原因には、元々の体質が関係しているケースもあります。

アトピー性皮膚炎やアレルギー体質の方は、肌のバリア機能が弱く、外部刺激の影響を受けやすい傾向があります。そのため、水や薬剤といった日常的な刺激でも手荒れが起こりやすくなります。

また、薬剤から手を守るために使用するゴム手袋自体が、アレルギー反応を引き起こす原因となることもあります。ラテックスなどの素材が肌に合わない場合、かえって症状を悪化させてしまうこともあるため注意が必要です。

濡れたままの手

忙しいサロンワークの中では、手を十分に拭かないまま次の作業に入ってしまうことも少なくありません。

濡れた手のまま作業を続けると、表面の水分が蒸発する際に、肌内部の水分まで一緒に奪われてしまいます。その結果、急激な乾燥が起こり、手荒れを引き起こしやすくなります。

一見うるおっているように感じても、実際には乾燥が進んでいる状態であり、これが慢性的な手荒れにつながっていきます。

ドライヤーによる乾燥

ドライヤーの使用も、美容師特有の手荒れ原因のひとつです。

ドライヤーの温風に長時間さらされることで、手肌の水分が奪われ、乾燥が進行します。乾燥した肌は柔軟性を失い、ひび割れや小さな傷が生じやすくなります。

さらに、熱による刺激は皮脂の分泌量を低下させ、肌本来の保湿力を弱めてしまいます。日々繰り返されるドライヤー作業が積み重なり、手荒れを慢性化させているケースも多いのです。

【美容師向け】手荒れを予防する方法

手荒れは一度悪化すると改善までに時間がかかり、仕事のパフォーマンスにも影響します。日々のサロンワークの中で実践しやすい、手荒れを予防する具体的な方法について解説します。

薬剤を使用するときは手袋を使う

手荒れ予防の基本は、薬剤に直接触れないことです。

ヘアカラー剤やパーマ剤などは刺激が強く、素手で触れることで手荒れやアレルギー反応を引き起こしやすくなります。そのため、薬剤を扱う際は必ず手袋を着用し、できる限り肌への接触を避けることが大切です。

手袋は、サイズが合ったものを選ぶことも重要なポイントです。タイトすぎる手袋は血行を悪くし、蒸れや摩擦によって逆に肌へ負担をかけてしまいます。適度なフィット感で、長時間の施術でもストレスを感じにくい手袋を選ぶようにしましょう。

手洗いをしっかり行う

施術後の手洗いも、手荒れ予防に欠かせない習慣です。

手肌に付着した薬剤やシャンプー成分は、少量であっても刺激となり、手荒れを誘発・悪化させる原因になります。施術が終わったら、手のひらだけでなく指の間や爪周りまで意識して、しっかり洗い流すことが大切です。

中途半端な洗い残しが続くと、炎症やかゆみにつながるため、毎回丁寧な手洗いを心がけることが予防につながります。

水分をよく拭き取る

水仕事の後は、手に残った水分をしっかり拭き取ることも重要です。

忙しい業務中でも、タオルで優しく押さえるように水分を取り除き、手が濡れたままの状態を放置しないようにしましょう。ゴシゴシ擦ると刺激になってしまうため、あくまでやさしく拭くことがポイントです。

手が濡れたままだと、水分が蒸発する際に肌内部の水分まで奪われ、結果的に乾燥を進めてしまいます。この積み重ねが手荒れの原因となるため、こまめなケアが欠かせません。

お湯の温度に気をつける

洗髪時のお湯の温度にも注意が必要です。熱すぎるお湯は、皮脂を必要以上に洗い流してしまい、手肌の乾燥を招きやすくなります。特に冬場は無意識に温度を高く設定しがちですが、手荒れを防ぐためには注意が必要です。

できるだけぬるめの温度に調整することで、皮脂の流出を抑え、手肌への負担を軽減できます。日々の小さな意識が、手荒れ予防につながります。

ハンドクリームを塗る

手洗い後の保湿は、手荒れ対策の中でも特に重要なケアです。手を洗ったら、その都度ハンドクリームを塗り、失われた水分と油分を補う習慣をつけましょう。乾燥を感じてから塗るのではなく、予防としてこまめな保湿が手荒れを防ぐポイントです。

ハンドクリームは手の甲や指先だけでなく、手首や肘周りまでしっかり塗り広げることで、乾燥しやすい部分をまとめてケアできます。

また、ハンドクリームの選び方も手荒れ予防に大きく関わります。美容師の場合、刺激の少ない低刺激処方のものや、セラミド・ワセリン・シアバターなど保湿力の高い成分が配合されたものがおすすめです。

香料やアルコールが強いタイプは、肌状態によっては刺激になることがあるため、手荒れが気になる時期は避けたほうが安心です。

施術の合間に使う場合は、ベタつきにくく作業の邪魔にならないタイプを選ぶと良いでしょう。

睡眠中も保湿を行う

手荒れ予防は、業務中だけでなく就寝中のケアも大切です。寝る前にハンドクリームをたっぷり塗ることで、睡眠中に集中的な保湿が行えます。さらに、その上から手袋を着用すると、保湿成分が逃げにくくなり、より高い効果が期待できます。

手袋は、絹や綿など肌あたりの良い素材を選ぶことで、就寝中の乾燥や摩擦から手肌をやさしく守ることができます。毎晩のケアを習慣化することで、手荒れしにくい手肌環境を整えることにつながります。

まとめ

美容師の手荒れは、水やシャンプー、薬剤、乾燥、体質など複数の要因が重なって起こります。しかし、手袋の着用や丁寧な手洗い、こまめな保湿、就寝中のケアなどを意識することで、手荒れは十分に予防・軽減できます。日々の小さな積み重ねが、手肌の健康と快適なサロンワークにつながります。できることから取り入れ、手荒れしにくい環境を整えていきましょう。

【関連記事】
美容師ならではのやりがいとは?主な仕事内容やメリット、注意点も解説