認定エステティシャンの資格は必要?取得するメリットを紹介

美容業界に興味があり、将来エステティシャンになりたいと考えるなら、認定エステティシャンの資格取得も視野に入れて考えましょう。認定エステティシャンはエステサロンで働くのに必須の資格ではないものの、資格があれば集客につながります。今回は、認定エステティシャンの資格の種類や取得のメリット、資格取得の方法を紹介します。


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認定エステティシャンとは?

認定エステティシャンとは、美容に関する専門知識と高度な技術を習得したエステティシャンに与えられる資格です。エステティシャンとして働くのに必要な資格ではないものの、取得すれば自分のスキルや実力を証明するのに役立ちます。

認定エステティシャンの資格は美容師のような国家資格ではなく、民間の団体による民間資格です。いくつかの種類があるため、資格の概要や受験の条件、取得の流れをみていきましょう。

なお、エステティシャンになる方法については、下記の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

エステティシャンになるには|必要な資格や年収、通うべき学校まで紹介

AJESTHE認定エステティシャン

AJESTHE認定エステティシャンとは、一般社団法人日本エステティック協会(Association of Japanesse Estheticians and Beauty Therapists)が認定する資格です。

AJESTHE認定エステティシャンとは

AJESTHEは昔からエステティシャンを養成してきた団体で、認定資格の信頼性が高いのが特徴です。

AJESTHEの認定資格で求められるのは、基礎的なスキルの習得と、安心安全な施術をお客様に提供できる能力です。資格取得に向けて取り組むと、お客様に美肌ケアやリラクゼーションを提供するための専門的な知識が身につきます。

4つのレベル

AJESTHEの認定には次の4種類があり、それぞれで求められる技術レベルや受験資格が異なります。

・AJESTHE認定エステティシャン:基礎資格
・AJESTHE認定上級エステティシャン:AJESTHE認定エステティシャンの上位資格
・AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー:上級エステティシャンの上位資格
・AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン/ボディエステティシャン:非会員でも受験できる資格

受験資格

登竜門となるAJESTHE認定エステティシャンを取得するには、協会主催のエステティシャンセンター試験に合格する必要があります。試験はマークシート式の筆記試験とフェイシャル・ボディの実技試験があり、一般財団法人日本エステティック試験センターで行われます。

AJESTHEの認定資格は、正会員になり、次のどちらかに該当すれば受験可能です。

・AJESTHE認定校で300時間以上のコースまたは1000時間以上のコースを修了している
・エステサロンに勤め、1年以上の実務経験(フェイシャル・ボディ)がある

AEA認定エステティシャン

AEA認定エステティシャンとは、一般社団法人日本エステティック業協会(All Nippon Esthetic Association)が認定する資格です。

AEA認定エステティシャンとは

AEAはAJESTHEの次に古い歴史をもつ団体で、レベルの高いスキルを身につけたホスピタリティーマインドをもつエステティシャンの育成を推進しています。

AEAの認定資格では、習得した技術と知識レベルのほか、安全な施術を提供できる能力があるかを客観的に判定します。資格取得のために学ぶと、確実なスキルアップを目指せるでしょう。

3つのレベル

AEAの認定には次の3種類があり、それぞれで求められる技術レベルや受験資格が異なります。

・AEA認定エステティシャン:基礎資格
・AEA上級認定エステティシャン:AEA認定エステティシャンの上位資格
・AEA認定インターナショナルエステティシャン:上級認定エステティシャンの上位資格

受験資格

基礎資格のAEA認定エステティシャンを取得するには、協会主催の認定試験に合格し、登録申請する必要があります。

試験は次の条件のどちらかに該当すれば受験可能です。

・認定校で約300時間のカリキュラムを修了している
・エステサロンで1年以上の実務経験(フェイシャル・ボディ)がある

日本スパ・ウエルネス協会

日本スパ・ウエルネス協会でも、エステティシャンの資格を認定しています。

日本スパ・ウエルネス協会とは

日本スパ・ウエルネス協会とは、2005年に東京都で認可を受けた特定非営利活動法人です。エステティック業界の健全な発展とエステティシャンの社会的地位の向上を目的として設立されました。

主な資格

エステティシャンに関連する日本スパ・ウエルネス協会の資格には、次の種類があります。

・認定エステティシャン
・ビューティセラピスト
・ダイエットアドバイザー
・美容脱毛士
・管理美容脱毛士
・インターナショナルビューティセラピスト
・スパ・セラピスト
・介護予防セラピスト
・認定講師

日本スパ・ウエルネス協会の認定資格は、エステサロンでの施術に関する一定水準の基礎知識と技術を習得し、安心・安全なサービスを提供する能力があることを証明します。

受験資格

日本スパ・ウエルネス協会の認定資格を取得するには、まず、協会の登録養成校で行われる技術力確認試験に合格しなければなりません。その後、エステティシャンセンター試験で行われる筆記試験に合格し、協会の正会員に登録すると証明書が交付されます。

試験は協会発表の「エステティシャン指針」に準拠した、約300時間以上のカリキュラムを修了していれば受験可能です。

認定エステティシャンの資格を取得するメリットとは?

エステティシャンになるために必須の資格はありません。認定がなくてもエステサロンで働けますが、資格取得には次のメリットがあります。

・正しい知識と技術を学べる
・就職に有利になる
・お客様の信頼を得られる

それぞれを詳しく解説していきましょう。

正しい知識と技術を学べる

資格取得の学習を通して実務に必要な知識や技術を正しく習得でき、専門的なスキルが身につきます。サロンでの実務経験がなくても認定校でプロの指導を受けられ、お客様に安全・安心なサービスを提供する方法を学べるのは大きなメリットです。

就職に有利になる

認定資格は履歴書にも書けるため、資格をもっていれば就職活動でアピールでき、採用に有利にはたらきます。実際、認定エステティシャンの保有者を応募条件としているサロンは多く、採用の可能性が広がるでしょう。

お客様の信頼を得られる

認定資格はエステティシャンのスキルを証明するもので、資格があるとお客様からの信頼を得やすくなります。良いサービスを提供できれば顧客満足度が向上し、リピーターや紹介客の確保につながるため、店舗の売り上げにも貢献できます。

認定エステティシャンを目指す方法

最後に、認定エステティシャンを目指す方法をみていきましょう。

エステティシャンに求められる知識や技術を学ぶには、次の手段があります。

・専門学校(スクール)に通う
・通信講座で学ぶ
・独学で取得する

それぞれのメリットとデメリットを比較して、自分に合う方法を選びましょう。

専門学校(スクール)に通う

エステティシャンを目指す高校生におすすめなのは、実技トレーニングを受けられる専門学校です。専門学校ではプロの講師からの直接指導を受けられるため、正しい知識と技術を習得できます。

専門学校の授業は実践的なカリキュラムが多く、エステサロンが求める即戦力のスキルが身につきます。また、同じような目標をもつ仲間と一緒に学ぶとモチベーションを維持しやすいのもメリットのひとつです。

通信講座で学ぶ

通信講座でも、テキストやDVDなどを活用してエステティシャンに必要な知識や技術を学べます。専門学校の通学コースと比較して学習費用を抑えられ、在宅で自分のペースで学べるのが通信講座の魅力です。

多くの通信講座の教材には試験対策や実技の映像教材が含まれ、質問サポートで疑問点を解消できるため、一人でも無理なく学べます。専門学校に通信講座を開設している学校も多数あります。

独学で取得する

自分で教材を購入して、独学でエステティシャンを目指すのも選択肢のひとつです。独学なら教材を用意するだけで良いため費用が少なく済み、学ぶ時間も自分のライフスタイルにあわせて調整できます。

施術の実技を学ぶ際には、インターネットや動画教材を活用するのがおすすめです。

まとめ

認定エステティシャンの資格は、AJESTHEやAEA、日本スパ・ウエルネス協会などの民間団体が認定しています。就職に有利になる、お客様からの信頼を得やすいなどのメリットがあるため、将来的には資格取得を目指しましょう。エステティシャンになるにはいくつかの方法がありますが、早期資格取得を目指すなら、プロの指導を受けられる専門学校がおすすめです。