エステとリラクゼーションは何が違う?施術の内容について詳しく解説

美容系の仕事に興味がある方のなかには、エステとリラクゼーションの違いが分からなくて気になっている方もいるのではないでしょうか。エステとリラクゼーションでは、施術内容や目的などが違います。それぞれの特徴を押さえておくと、今後の進路を決めるときの参考になるでしょう。 今回は、エステとリラクゼーションの違い、持っていると有利な資格について解説します。


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エステとリラクゼーションの違いとは?

エステとリラクゼーションでは定義や目的が違うので、まずは基本的な違いを押さえておきましょう。

エステは美容・健康のため

エステでは、肌や体の美容・健康を目的とした施術を行います。主に美肌を目指すスキンケア、体の引き締め、施術によるリラクゼーションが目的です。

見た目の美しさを追求することを重視し、施術内容も美容の観点に基づいて行われることが多い傾向にあります。ダイエットしたい方や、美しい肌を手に入れたい方にはエステサロンの施術がぴったりです。

リラクゼーションは癒しのため

一方のリラクゼーションは、心身のリフレッシュや癒しを目的としたサービスが中心とされています。主にストレスの解消や心身のリラックスを目指し、リフレッシュ効果が期待される施術を提供することが特徴です。

リラクゼーションは、美肌や痩身といった外見的な美容効果よりも、内面的なリラックスを目的としています。日々の疲れを取りたい方、気分転換になることを探している方には、リラクゼーションサロンの施術がおすすめです。

エステとリラクゼーションの施術内容の違いとは?

エステとリラクゼーションの大きな違いとして、施術する内容や方法の違いがあげられます。ここでは、エステとリラクゼーションそれぞれの施術内容について解説します。

エステはマシンで施術

エステでは、エステティシャンの手技のほか、マシンや化粧品を使った施術を行うのが特徴です。

外見的な美しさを得るためには、さまざまな機器やコスメなどを使って効率的にアプローチすることが必要になります。

・フェイシャルケア

顔の一部、または全体に対して行う施術です。お客様の肌悩みに合わせた専用機器やハンドトリートメントでフェイスラインを改善したり、シワやたるみといった加齢による変化にアプローチしたりするなど、リフトアップや美肌を目指すケアを行います。

・ボディケア

理想のボディを目指すための施術です。気になるパーツの引き締めや美しいライン形成を目的としています。それぞれのパーツや目標のボディラインに合わせた専用機器やハンドトリートメントでプロポーションを整えていくことも目的のひとつです。

また、身体をほぐして血行を改善し、冷えやむくみにアプローチする施術も行います。リラクゼーション効果も期待できるでしょう。

・脱毛

ムダ毛の処理を目的とした施術です。光脱毛などの専用機器を使って、ムダ毛のない美しい肌を目指します。脱毛に用いる機器は非常に多くの種類があり、サロンによって導入している機器は異なります。

ただし、エステで行う脱毛は、医療機関で行う医療脱毛とは違うものです。永久脱毛はできないので、脱毛の施術を継続して行い、ムダ毛が生えにくい状態を目指します。

・痩身エステ

ダイエットを目的として、専用機器やハンドトリートメントで脂肪燃焼を促していきま す。

食事や運動だけではなかなか成果が出ない方に人気があります。部分痩せを希望している方にもおすすめできる施術です。

・スクラブやパックを利用したケア

肌の角質ケアや、保湿を行うためのパックやスクラブを使用する施術もあります。パックやスクラブにはさまざまな種類があり、ミネラルやコラーゲンを含んだものや炭酸を含んだものなどが代表的です。

古い角質を除去するほか、美容成分を浸透しやすくすることを目的としたパックもあります。そのため、フェイシャルエステの施術前に行うオプションメニューとして導入しているサロンも多くみられます。

リラクゼーションは手技で施術

リラクゼーションは、セラピストが手技で行う施術がメインです。

・もみほぐし

もみほぐしとは、特に疲れが溜まっている部位に対し、筋肉の緊張をほぐすために手で行う施術のことを指します。よく行われるのが肩や腰、足など、普段から酷使している部位です。

手技でもみほぐすことで血行が改善され、冷えやむくみが解消しやすくなる効果も期待できます。サロンによってメニューが違い、なかにはタイ式やバリ式といった外国の手法を取り入れているところもあります。

・つぼ押し

身体の特定のつぼを刺激してリラックス効果を促す施術です。つぼは全身にあり、それぞれが内臓や体中の器官につながっているとされています。つぼを押すことで身体の不調にアプローチしつつ、血行を促す効果も期待できる施術です。

・ヘッドスパ

ヘッドスパは、頭皮を指でマッサージして血行促進を目指すケアを指します。硬くなりがちな頭皮をほぐしつつ、首や肩など凝りやすい部位のケアも一緒にできる施術です。

緊張を和らげて疲れを取ることを目的としており、睡眠の質の改善にも一定の効果が期待できます。

・アロマテラピー

アロマテラピーは、アロマオイル(精油)を使用したリラックス効果のあるケアです。アロマオイルの種類によって得られる効果が違うため、お客様の体調や好み、気になる疲れなどに合わせてぴったりのオイルをチョイスします。

リラックス効果がある香りを楽しむほか、オイルを水などで薄めてトリートメントオイルとして使う場合もあります。

エステとリラクゼーションの施術に必要な資格に違いはある?

エステティックサロンやリラクゼーションサロンではさまざまな施術を行いますが、どちらの施術でも特別な資格がなくても実施できます。

ただし、より質の高いサービスを提供し、技術の専門性を高めるため、専門資格を取得している施術者も一定数存在します。

なお、治療目的のマッサージは、あん摩マッサージ指圧師の資格が必須です。専門性を重視する施術者のなかには、あん摩マッサージ指圧師の資格を持ち、整骨院や鍼灸院などの医療機関に在籍しているケースが多く見られます。

エステティシャンが持っている主な資格

エステティシャンが持っている主な資格は下記の通りです。いずれも国家資格ではなく、民間資格として取得できます。

・AJESTHE認定エステティシャン(一般社団法人 日本エステティック協会)
・AEA認定エステティシャン(一般社団法人 日本エステティック業協会)
・CIDESCO(シデスコ)国際ライセンス
・認定エステティシャンやビューティーセラピストなど(特定非営利活動法人 日本スパ・ウエルネス協会)

上記の資格を持っているエステティシャンが在籍しているサロンなら、お客様も安心して施術を受けられるとされています。エステサロンで働くことを目指している方は、将来的に取得することも検討してみてください。

関連記事:「エステティシャンになるには|必要な資格や年収、通うべき学校まで紹介

セラピストが持っている主な資格

セラピストが持っているとより良いとされる主な資格は下記の通りです。

・JRECリフレクソロジスト認定ライセンス
・アロマテラピーセラピスト
・スピリチュアルセラピスト など

リラクゼーションを目的とするセラピストは、心身の健康やケアに関する資格を持っておくと強みになります。お客様に癒しの時間を提供するためにも、複数の資格取得で得た知見を組み合わせて施術に活かすと良いでしょう。

関連記事:「セラピストになるには?必要な資格や目指す方法、向いている人を解説

まとめ

エステとリラクゼーションは施術内容や目的が異なり、それぞれ多様なメニューを提供しています。施術に必須の資格は設けられていないものの、サービスの質を高めるため、積極的に民間資格を取得しているスタッフも一定数います。

お客様の美しさを引き出し、心身ともにリラックスできる時間を提供できるように、それぞれの特徴を理解しておきましょう。